読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

フリーター、イギリスへ行く

イギリス/大学院留学/LSE/Social Policy

Social Policy授業探検➁

日本の春と言えば、変質者と桜ですが、いかがおすごしですか。ちよわかまるです。
前回に引き続き、Social Policyプログラムで具体的に何を学べるのかをまったりマクビティでも食いながら書いていきます。

では早速。今日はSocial Policyの中でもある領域がメインです。


科目名:Criminal Justice Policy
単位:Full Unit (Michaelmas and Lent Term)
評価:試験100%
コースワーク:Formative essay2つ (MTとLT各1つ)、プレゼンなし
リーディング:普通、主にFocused Readingが重要
形式:オムニバス形式の講義90分+少人数ゼミ90分

<概要>
その名の通り、刑事政策及び犯罪学の授業です。選択科目として履修できます。刑事政策と言いつつもかなり社会学的なアプローチがあり、理論が多いです。犯罪とは何かという基本的な議論に始まり、メディア・ジェンダー・若者といった分野別の議論、薬物・レイプといった犯罪類型ごとの議論などをそれぞれ掘り下げていきます。後半は、Crime Prevention、Restorative Justive、Community Punishmentなどやや政策的な観点からの議論も多くなっています。

<雑感>
濃密です。なんせ全20回ですからね。初めのうちは犯罪学特有の専門用語(punitiveness, penalised etc)があって「ん?」もありましたが慣れます。イギリスでは理論的な枠組みと実証的な研究ともにだいぶ議論されて発達しているので面白いです。犯罪及び犯罪者がどのようにつくられ、処遇されているのかを深めるにはもってこいです。
ただ、イギリス人をはじめとするヨーロッパ人が多く、ディスカッションはついていくのがけっこう大変でしたね。セミナーはそこまでinteractiveではないです。学生が自国の政策をプレゼンして比較するみたいな機会はないので、あくまでイギリス・アメリカの理論と政策がメインです。プレゼンない分、Formative Essayは重要ですね。


科目名:Illegal Drugs and Their Control: Theory, Policy and Practice
単位:Half Unit (Lent Term)
評価:エッセイ100%
コースワーク:Formative essay1つ、プレゼンなし
リーディング:毎週論文3本、読めばちゃんと理解できる内容になっている
形式:1人の講師による講義90分+少人数ゼミ90分

<概要>
薬物の理論・政策・実践です。薬物使用を社会的・文化的な背景を踏まえてどのように理解すればいいのかという社会学的な理論から入っていきます。ドラッグツーリズムや薬物市場の構造も考察されます。後半は、政策形成の話になります。薬物政策の目的はそもそも何か、法的規制は有効なのか、非犯罪化や合法化といった方法はどうかなど政策のダイナミックスに飛び込んでいきます。基本的には、法で縛りつけても薬物使用をコントロールできないということを思い知らされるかんじ。

<雑感>
慣れない分野で難しいです。でもね、面白いです。まず教授のマイクがいい。素晴らしい。ちょーフレンドリー。講義の構成もよし。そして何より発見が多い。日本では最近「脱法ハーブ」や、芸能人の覚せい剤とかが騒々しく報道されますが、学術的な冷静な議論(医学だけでなく社会学として)はあんまり聞かないです。
そもそもなぜ大麻は問題なのか。薬物は被害者のいない犯罪と言われており、法規制を強めるとかえって薬物市場での暴力行為や劣悪衛生下での使用といった「害」が増加するという指摘もあります。犯罪だからダメという思考停止を解きほぐすという意味でとても面白いです。
ただこの授業も欧米人が多く、また内容も専門的なのでディスカッションが難しかったですねえ。面白いのに議論できないというストレスを感じました。


こんなかんじでぼくの選択科目は、刑事政策系の授業が多いのです。日本はけっこう英米の傾向とは別の道を歩んでいることがあるので、比較するのは面白いですね。まあしかし、日本の犯罪についての文献は蛙の涙、蟻の額ほどしかなく困っちゃうこともしばしば。
次回に続く。


とっても申し訳ないのですが、当ブログに書いてある内容によって生じた問題などについて、書いている人は何一つ責任を果たせません。
寛大な御心とご自身の判断力をもってお読みいただければ幸いです。